400年を越えて、劇場として日本最古の歴史と伝統を持つ「京都南座」。
2018年に新しくなり、重厚な部分を残しつつも明るくスッキリしたと言われています。
では、座席からの見え方は実際どうなのか?
今回は、南座の座席からの見え方を解説します。
南座 座席表
1階席は、縦20列・横29席の正面の席と、左右の桟敷席。
2階席と3階席はコの字型の座席配置となっています。
座席数は1階席~3階席あわせて1,082席。
わりとこじんまりしており、その分、舞台の役者さんとの一体感が感じられる劇場です。
では、1階席から順に座席からの見え方をみてみましょう。
スポンサーリンク
南座の座席 1階席からの見え方
南座の座席 1階席「一列~四列」からの見え方
まずは、南座1階席の「一列~四列」からの見え方です。
このエリアは舞台にとても近いので、役者の迫力を思う存分味わえる席です。
ですが、、、
本当に本当に舞台に近いため、
「最前列でしたが、舞台に近すぎて首が疲れた」
とか、
「三列目のセンターで、役者のお顔を拝見するのはすごく近くて大興奮でしたが、全体を見るには顔を左右に振らなければならず疲れました」
など、あまりに近すぎるが故の「疲れる」という感想が多いです(;;)
また、南座の1階席は客席からの目線・舞台・花道が同じ高さになるフラット構造なので、
「どうしても間近で見たいなら一番前もいいと思いますが、座って芝居をしていると下の方が見えなかったりします」
とか、
「あまりに舞台と花道に近いと見上げる形になってつらい・・・」
という声も多いです。
↓ちなみに1階席1列17番からの見え方がこちらです(笑)
すみません・・・、あまりに近すぎてほぼ幕しか写っていませんね・・・(笑)。
実際に座ってみて思ったのは、座高が高い私でも舞台の床と目線の高さがあまり変わらない感じだったので、演目はかなり見上げてみることになりますね・・・。
↓1階席四列でもこんなに近いですからね・・・(2枚目)
この投稿をInstagramで見る
端の席も舞台が見づらくなります・・・。
↓1階席一列29番の目の前には、ドンっと音響設備が。
↓1階席一列29番からの舞台の見え方
舞台を見るには、かなり首を横に向けないといけません・・・。
スポンサーリンク
一列~四列は花道での演技が見えづらい
さらにこのエリアは、花道での演技が見えにくくなります。
上図の赤丸付近に、せり上がってくる舞台装置があり、役者さんもこの辺りで演技をすることが多いので、
「席が前過ぎると花道を振り返ることになる」
「一列目だったので花道を振り返って見るのがつらかった」
など、残念ながら花道の見え方については良くない感想が多いです。
どうしても、振り返って見ないと見えないんですよね・・・。
さらに、
花道では、役者さんは花道より右側を向いて演じるので、花道より左側のエリア(上図の青丸エリア)には、ほぼずっと背中を向けていることになります。
なので、上図の青丸エリアだと、すぐ近くにいるものの顔は見れない・・・、という少し残念な席になります。
しかしながら!
一列~四列は本当に役者さんが目の前にいるので、他の席では味わえない大迫力を感じられることは間違いないです。
見え方にこだわらず、役者さんを近くで見たい!感じたい!という方には大興奮できる良い席だと思いますよ!
スポンサーリンク
南座の座席 1階席「五列~二十列」からの見え方
続いて、南座1階席の「五列~二十列」からの見え方です。
このエリアは舞台からも少し距離ができるので、見やすい席です。
「1等席の六~十列くらいがちょうどいい」
とか、
「1等席の八~十列の花道付近が最良席」
という方もいるくらいです。
実際に八列目の8番に座ったことがある方は、
「舞台もよく見え、花道も近いので迫力満点!」
と言っていました。
↓1階席八列18番からの見え方
適度に距離があって見やすそうですね。
↓1階席十三列6番からの見え方
スポンサーリンク
ちなみに6番の席は、花道のすぐ横なので、花道での演技がバッチリ見えますよ!
↓1階席十三列6番からの花道の見え方
↓こちらは最後列の端席(1階席二十列29番)からの見え方
最後列の端席でも良く見えそうですね。
ただし、このエリアにも難点があります(;;)
という点です。
なので、いい席を取っても、前に座高の高い方が座ってしまうと、残念なことに少し見えにくくなってしまうこともあります・・・。
そして、前列エリアと同じく、花道よりも左側の座席の場合は、役者さんが花道で立ち止まったときは背中を向けられることになります。
スポンサーリンク
南座の座席 1階「桟敷席」からの見え方
次に1階の桟敷席についてです。
桟敷席は、左右両端に設けられた「特別席」です。
他の客席より1段高い場所にあり、見晴らしがよいです。
座席は前(舞台の方)には向いていません。
どちらかというと真横を向いている感じです。
↓座席はこんな感じ。
↑写真のように、二人がけの形式になっていて、一つのテーブルを二人で分け合うスタイルです。
他の座席にはないテーブルがあって、休憩時間の食事もストレスなくできます。
(もちろん上演中の飲食はマナー違反です。)
椅子だけの座席に比べたら、かなり余裕もありますよ。
足元は掘りごたつ式になっていて、足を伸ばして鑑賞ができます。
スポンサーリンク
1階左三に座った方の話では、
「舞台からの距離はセンターエリアの十一列あたりで、あまり前の方でなかったので見切れることもありませんでした」
とのことでした。
しかし、
「左だったので、役者さんが花道で立ち止まって演技する際には、背中ばかりを眺めることになります」
と言っていたので、できることなら右の席をとりたいですね。
しかしながら、桟敷席は他の座席よりも一段高く、そういう意味ではよく見え、また周りからも見られるステータスの象徴のような席です。
↓顔見世興行では舞妓さん芸妓さんでいっぱいになるような席です!
京都南座顔見世興行、花街総見の日は舞台に劣らず桟敷席が華やか〜。今年は12月1日先斗町、2日祇園甲部、3日宮川町、4日祇園東、5日上七軒です。この日は先斗町http://t.co/yJJcQDb5WN #kimono #着物 pic.twitter.com/xR0WgIRxfa
— 朝香沙都子👘きものカンタービレ♪ (@kimonocantabile) 2014年12月4日
多少見切れることがあっても、だいたいお芝居の中心となるような場面は舞台中央で演じることが多いので、何が何だかわからないというようなことはないと思います。
センターエリアのお客さんの反応も見えたりして、違った楽しさも味わえます。
何より「特別席」なので、桟敷席をゲットできた方はその特別感を十分堪能してきてください。
スポンサーリンク
南座の座席 2階席からの見え方
南座の座席 2階席「一列」からの見え方
2階席はコの字型になっていて、1階席後方と桟敷席の上にあります。
2階席一列目は1階席十五列目の真上です。
「2階席の最前列がベスト」
「2階中央最前列がオススメです」
「2階中央一列目がよく見えます」
という声が最も多いのが2階席一列目。
・舞台全体の動きがよく見渡せる
・前に視界を遮るものがない
・舞台も花道もバランスよく見渡せる
のがその理由。
2階席ながらお値段の高い「特別席」となっていて、チケットを取るのも難しいと言われています。
1階席の十五列目の真上にあるので、舞台からの距離もわりと近いですね。
↓2階席一列9番からの見え方
どうです?
舞台も花道もバッチリですね!
スポンサーリンク
南座の座席 2階席「二列~五列」からの見え方
2階席一列だと特別席で値段も高いということで、2階席二列から五列を選ぶ方もけっこういらしゃいます。
このエリアはちゃんと見える座席ではありますが、やはり2階席一列よりは距離も高さもついてしまうので、後ろに行けば行くほど多少は見えにくくなります。
↓2階席五列3番からの見え方
↓2階席五列17番からの見え方
花道の手前側は少し見切れてしまい、天井がかなり近くなってしまいますが、舞台は問題なく見えますね。
南座の座席 2階席「右列・左列」からの見え方
続いては、2階席の右列と左列からの見え方です。
この席は、1階席の桟敷席の真上にあるイメージです。
座席は舞台の方向ではなく、真横を向いています。
視界が開けているので見やすい席ですが、舞台に近づくほど自分側の端が見切れます。
↓2階席右一列3番からの見え方
舞台からは近いですが、かなり斜めに見ることになり、舞台の右端は見切れます・・・。
↓2階席右一列14番からの見え方
やはり舞台の右端は見切れます。
ちなみに、私はある公演で↑の2階席右一列14番に座ったことがあります。
たしかに舞台の右端は見切れました・・・。
舞台の右端に役者さんが立っていても全く見えませんでした。
声が聞こえてきて初めて、「あ、右端にもう一人いるのか」と気づいたくらいです(笑)。
しかしながら、右端以外は本当によく見えるし、花道もバッチリ全部見えたので、公演全体としては大満足でした!
少しくらい見切れる場所があっても、個人的には全然気になりませんでした。
それくらい楽しいひとときでしたよ!
↓2階席右二列24番からの見え方
これくらい舞台から離れると、右端の見切れも最小になります。
2階席左列の舞台の見切れ具合も同じですが、左列は右列と違って花道が非常に見えづらくなります(;;)
できれば、右列を買われた方がいいかと思います。
スポンサーリンク
南座の座席 3階席からの見え方
最後に南座3階席からの見え方です。
3階席も2階席と同じくコの字型で、そのまま2階席の真上にある感じです。
見え方についても、角度や見切れは2階席とほぼ同様で、さらに高さが加わることになります。
↓3階席一列20番からの見え方
高さはありますが、舞台全体が見えますし、花道もだいたい見えます。
↓3階席六列11番からの見え方
3階席も六列目になると舞台がかなり遠く感じます・・・。
↓3階席十一列2番からの見え方
3階席最後列となると、かなり遠い&高さもありますね。
しかし、舞台が見切れることはなさそうです。
花道も前の部分はちゃんと見えますね。
スポンサーリンク
南座の3階席は、とても傾斜がキツイです・・・。
↑階段はこんなに急です(;;)
特にお年寄りの方は上り下りに十分注意してください。
不安な方は、スタッフの方に手を借りられるといいと思います。
3階席の右列と左列は、2階席同様やはり舞台の自分側が見切れます。
↓3階席右一列1番からの見え方
少し乗り出して見ると・・・、
少し見切れは解消されますが、かなり危険ですし、身を乗り出すと同列の方が見えにくくなるので(スタッフに注意されることもあります)やめておきましょう。
そして、これも2階席同様、3階席も左列からは花道はほぼ見えません(;;)
できれば、右列を買われた方がいいかと思います。
スポンサーリンク
南座の座席、おすすめはどこ?
最後に南座の座席でおすすめの場所を紹介します。
南座では、
・役者を愛でるなら「かぶりつき席(1階最前列)」
・芝居を愛でるなら「とちり席(1階7~9列中央ブロック)」
・舞台を愛でるなら「2階最前列」
と言われています。
なので、役者・芝居・舞台のどれを一番愛でたいのかでおすすめの席も変わってきますが、
一般的には、
2階最前列が一番おすすめ!
と言われています。
ただ、2階席だとどうしても臨場感を味わいにくいので、もっと役者さんを身近に感じたいという方は、
1階席の六~十列目くらいの花道右側の6番~20番くらいがおすすめ!
です。
あと、意外に口コミが良いのが、
2階席右一列!
2階席右一列だと、前の人の頭が邪魔で見えにくいということがないし、右列なら花道も見通せるからです。
スポンサーリンク
南座の座席からの見え方 まとめ
最後に、南座の座席自体について触れておきたいと思います。
南座の座席は、
「とても狭い」
「席が小さくてキチキチ」
「前後の席の間隔が狭く、荷物の置き場所や人を通すときに大変です」
という声が多いです。
特に、大柄な外国人観光客の方は、
「今の時代にこんなに狭い座席は納得できない!」
と言ってしまうほどです(汗)
歴史のある劇場なので致し方ない部分なのかもしれません。
気になる方は、端の座席や、思い切って余裕のある1階座敷席を選ばれると良いでしょう!
いいお席が取れるといいですね!
でも、良いお席ではなかったとしても、きっとそれなりに楽しめると思いますよ~。
スポンサーリンク